これから資産運用に挑戦する人が知っておきたい投資の種類と基礎知識

最近は老後の蓄えの不安などで資産運用という言葉を良く耳にするようになりました。

これから実際に資産運用を始めようと考えている人も多いと思います。

しかし資産運用をいざ始めようとするとこんな疑問はありませんか?

資産運用を始める人の疑問
どうやって始めたらいいの?
投資の種類が多くてはよくわからない
本当にお金は増える?
やっぱり怖いし危なそうだからやめようかな

このような疑問に答えます。

僕は日本FP協会認定のAFPであり投資診断協会認定の投資診断士として活動しています。

投資診断士は投資を実行する人が投資に対する正しい知識を持つこと。
そして金融リテラシーの向上により自分に合った投資の選択を促すことを目的とした資格です。

今回は自分の許容度に合う投資の選択が出来るように投資の種類や基礎知識などをまとめました。

投資の基礎知識

まず投資による資産形成をする上で基本的な知識を持っておくことは必要です。

知識が乏しい状態で実行することで結果的に失敗してしまったり悩むことも多いです。

現状理解

日本人の金融資産の状況は下表のようになっています。

下表は金融広報中央委員会の家計の金融行動に関する世論調査による表となっています。

調査時期は令和元年(2019年)に行われ二人以上世帯が対象です。

引用:金融広報中央委員会「会計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2019年)

表で示されているように全国平均でも世代別でも金融資産は預貯金の割合が多くなっています。

つまり日本人は資産形成の中心が預貯金になっていることがわかります。

原因は金融リテラシーが低いから

日本人の金融資産保有の割合が預貯金が多いのはわかりましたよね。

ではなぜ日本人は預貯金の割合が多いかわかりますか?

原因は金融リテラシーが低いからです。

日本では資産運用の方法や資産形成について学校で教わることはないです。

つまり誰も教えてくれないです。

すでに資産運用を行っている人は自分で証券会社や投資セミナーなどで情報収集をしています。

しかし大半の人は興味がないです。

もしくは興味はあるけど中々踏み出すことが出来ないです。

経済の知識や金融の知識も必要

当然ですがお金の知識をいくら勉強しても投資が出来るとは限らないです。

日本の経済や海外情勢や金融事情を知らなければ

何に投資すれば良いのか分かりませんよね。

少なくとも新聞やニュース出てくるキーワードぐらいは知っておいて損はないです。

よく耳にするもの
  • GDP(国内総生産)
  • 経済成長率
  • 金融政策
  • 物価変動
  • 為替
  • 金利
  • 複利

よく耳にする7つの用語を詳しく知りたい方は

金融リテラシー向上のために知っておきたい経済・金融の基礎知識」の記事をどうぞ。

上記はあくまでも一例です。

ただし投資先を選定する指標になったりもするので知っておくのが望ましいです。

投資の種類

投資と聞くと一般的には株やFXなどが思いつきますよね。

もちろん株やFXも投資商品ですが他にも数多くの投資商品があります。

有名な投資商品は下記のとおりです。

投資商品
  • 株式
  • 債権
  • 投資信託
  • 不動産
  • FX(外国為替証拠金取引)
  • 現物投資
  • 暗号資産
  • 生命保険
  • デリバティブ
  • 預貯金
順番に説明していきます。

株式

おそらく誰に聞いても投資で一番有名な商品は株と答えますよね。

株式公開をしている株式会社が発行する株を市場で売買することです。

反対に会社は株を購入してもらうことで資金調達が可能となります。

下図のようなイメージです。

需要と供給により市場で売買され毎日の値動きにより利益や損失につながります。

最近では数多くのネット証券会社があります。

ネット証券だと株が1株から買える場合が多いです。

またネット証券の中にはTポイントや楽天ポイントを使って株が購入可能な会社もあります。

Tポイントや楽天ポイントは持っている人も多いですよね。

余っているポイントを使って株を買えばお金を使わず投資が始められます。

他にも購入動機の一つとして下記のような場合もあります。

他の購入動機
  • お気に入りの会社を応援したい
  • 株主優待の特典が欲しい
単に配当金や株価だけではなくなるので長期保有につながります。

債権

債権で有名なのは国が発行する国債です。

他にも地方公共団体が発行する地方債や一般企業が発行する社債

金融機関が発行する金融債などもあります。

簡単に言ってしまうと債権は国や自治体などがお金を借りる際に発行する借用書です。

イメージは下図のとおりです。

10年や15年など長期で資金を国や自治体へ貸すことになります。

大きな回収益は望めませんが比較的安全な投資先です。

投資信託

投資信託は投資家から資金を集めて基金(ファンド)を作成します。

その基金を運用の専門家である投資信託委託業者であるファンドマネージャーが運用します。

株式や不動産など様々な投資に分散投資することで得た利益を投資家に分配する仕組みです。

イメージは下図のとおりです。

投資信託のリスクとしては元本が保証されない

為替変動や運用資金の価格変動のリスクもあります。

ただし投資家は資金を拠出すれば後は全てお任せの投資です。

投資のプロに全てをお任せするのでファンドマネージャー次第です。

不動産

不動産も投資商品です。

戸建て、マンション(アパート)、オフィスビルなどほとんどが投資商品になります。

賃貸の住宅はオーナーや大家さんが必ずいますよね。

オーナーや大家さんが保有している物件に家賃を支払って借主は借ります。

貸主には家賃収入と言う形で資金回収が図れます。

イメージは下図のとおりです。

マンションなどは1棟をまるごと保有も出来ますが1部屋ごとの区分所有も可能です。

一般的には住宅購入と同様にローンを組んで購入します。

区分所有であれば安定的な職種に就いている方で

サラリーマンや公務員の方でも問題なく投資できます。

イメージ的に難しそうですが意外と始めやすい投資商品となります。

ただし立地や人気に左右されるので借り手が付かない空室リスクも当然あります。

また維持費もオーナーが支払う必要があるのでこちらもリスクになります。

FX(外国為替証拠金取引)

始めやすいという理由もあり個人の投資家に人気があります。

FXは外貨建て金融商品の中の1種類です。

投資商品では紹介していませんが実際には下記のとおりです。

外貨建て金融商品
  • 外貨預金
  • 外国株式
  • 外国債券
  • 外国投資信託
  • FX

FXが人気になっている理由は手軽さという点とレバレッジをかけた取引が可能な点です。

レバレッジとは株の信用取引のようなものです。

少額の証拠金を担保することで何倍もの金額を動かせることができます。

レバレッジをかけた取引が下図のとおりです。

つまり手元の金額が少なくても大きな利益を得ることが可能です。

まぁ当たり前ですけど

損失が出れば手元の金額よりも大きな損失につながることになりますよね。

かなりハイリスク・ハイリターンな取引です。

人気な投資商品ですがギャンブル性が強いです。

現物投資

現物投資とは名前のとおりモノへの投資です。

わかりやすいのは金の投資です。

金の投資方法は下記のとおりです。

金の投資方法
  • 金地金(インゴット)の購入
  • 金貨の購入
  • 純金積立

金の投資について詳細は「今から始める金の投資は遅いか」の記事をどうぞ。

上記以外にも純金のアクセサリーなども投資になります。

金の価格が現在は高騰しています。

なので金地金や金貨の購入にはある程度費用が必要です。

しかし積立であれば毎月一定の金額を積み立てる投資なので少額投資が可能です。

現物投資では金が一般的ですが他にも投資先は色々あります。

一例として下記のような投資先もあります。

現物投資
  • 金・プラチナ
  • 太陽光発電
  • 自動車
  • 絵画
  • 骨董品
金貨や絵画などで分かるように完全にモノへの投資になります。

特に自動車や太陽光発電などは

保管場所や設置場所など必要となるので一般的ではないです。

暗号資産

暗号資産(仮想通貨)も人気ですよね。

暗号資産は暗号化されたデジタル通貨のことです。

国によっては自国の通貨よりも信用が高いこともあります。

最近ではカンボジアがデジタル通貨を採用したりしています。

また日本も中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入に向けて動き始めています。

暗号資産は「デジタル金」とも呼ばれ注目がさらに高まっています。

生命保険

生命保険は死亡時の保険金や入院時の給付金を受け取ることが本来の目的です。

ですが生命保険の種類によっては投資的な見方をすることが可能です。

貯蓄性がある保険は投資目的とすることが出来ます。

投資目的になる保険は下記のとおりです。

投資になる保険
  • 終身保険
  • 養老保険
  • 変額保険
  • 個人年金保険
  • 学資保険

終身保険は貯蓄性のある保険として一番わかりやすいです。

終身保険は保障が一生涯続く保険です。

しかし解約がいつでも可能です。

解約すると今まで払い込んでいた保険料が解約返戻金として戻ってきます。

払い込み期間によりますが払い込み金額よりも返戻金が多くなることもあります。

保険の払込満了時に解約返戻金を一括受け取りや年金としての受け取りも可能です。

デリバティブ

デリバティブは株式や債券から派生した投資商品です。

ファンドマネージャーのうような投資のプロは利用します。

ですが個人投資家で手を出す人は少ないかもしれません。

デリバティブ取引には下記の取引があります。

デリバティブ
  • 先物取引
  • オプション取引
  • スワップ取引

簡単に説明すると先物取引は商品の価格をある時点であらかじめ決めてしまう取引です。

先物の代表的な商品は金、原油、トウモロコシなどです。

預貯金

預貯金も投資商品です。

今は金利も限りなく0円に近いので投資として機能はしてませんが…。

各銀行で「スーパー定期」や「大口定期」など募集したりしてますよね。

一般の普通預金よりは若干金利を高く設定していたりします。

ちなみに銀行は「預金」。

ゆうちょ銀行は「貯金」と呼ばれます。

制度を利用した投資方法

制度を利用した投資方法の代表的な投資は下記の2つです。

制度利用の投資
少額投資非課税制度
個人型確定拠出年金

少額投資非課税制度(NISA)

NISAという言葉は投資経験がなくても聞いたことがありますよね。

NISAは2014年1月から開始された制度です。

英国のISAの制度を参考にした日本版ISAとして始まりました。

日本に住んでいる20歳以上で少額投資非課税制度の口座を開設することで

株式や投資信託の投資によって生じた配当所得や譲渡所得が非課税となります。

期間は5年間で非課税の上限は年間120万円です。

NISAには上記のような一般的なNISAの他にも下記のような種類があります。

NISAの種類
  • NISA
  • 新NISA
  • つみたてNISA
  • ジュニアNISA
新NISAはNISAが2023年に終了することに伴う後継の制度です。

またジュニアNISAについても2023年に制度が終了します。

個人型確定拠出年金(iDeCo)

まず確定拠出年金とは一定の掛金を加入者が拠出・運用し運用結果に基づいて

将来の年金額が決定する制度です。

確定拠出年金には企業型と個人型があります。

iDeCoは個人型の名称です。

以前は多くの企業が確定給付型の厚生年金基金や企業年金(規約型・基金型)を採用していました。

しかし厚生年金基金は2014年に廃止となり企業年金についても運用成績の悪化により

基金の解散などで現在は確定拠出年金が主流です。

投資の考え方

ここまで基本的な投資の知識や投資商品について紹介してきました。

最後は基本的な投資の考え方についてです。

投資をする中でリスクコントールをすることは自分の資産を守るために重要です。

自分の資産を守るための一般的な考え方にポートフォリオ理論があります。

ポートフォリオとはアセットアローケーション(分散投資)

ポートフォリオとは所有する資産の組み合わせです。

例えば株式の場合だとA社・B社・D社など複数の個別銘柄の組合せです。

アセットアロケーション(分散投資)

アセットアローケーションは日本株・米国株・不動産など投資商品別の組合せです。

一般的に資産運用には3つの特性があります。

資産運用の特性
  • 収益を出す
  • 安全に運用する
  • 流動性が高い

資産運用をしているのに収益が見込めないのでは投資の意味がないです。

ただし収益性が高くても危険度が高ければ資産を失う可能性があります。

そして容易に換金出来ることも必要です。

この3つが特性です。

この3つを兼ね備えた投資商品があれば一番です。

でもそんな商品は残念ながらないです。

つまり保有資産をそれぞれの特性に分ける必要があります。

下記の図は「卵を一つのカゴに盛るな」という投資の格言です。

卵がお金でカゴが投資商品のイメージです。

出典:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)https://www.gpif.go.jp/
分散投資の意義③
https://www.gpif.go.jp/gpif/diversification3.html

複数のカゴに分けることがアセットアローケーションです。

リスク

投資にはリスクがつきものです。

ポートフォリオ理論でも「リスクコントロール」や「リスク分散」など

「リスク」は重要な考え方です。

リスクという言葉を聞くと「元本割れ」や「損失」を連想しませんか?

もちろん「元本割れ」も「損失」も間違ってはいません。

しかし完全な正解ではないです。

投資においての「リスク」の意味は不確実性です。

つまり損失に限らず予想以上の利益が出ることもリスクとなります。

例えば銀行に現金を預けたとします。

預金は増えることもなければ減ることもないですよね(倒産などは考えない)。

預金は利益と損失の振れ幅が少ないので低リスクです。

穏やかな海のようなイメージです。

反対に高リスクは収益と損失の振れ幅が大きく

台風直前のような荒れた海のようなイメージです

収益率

資産運用で収益を出すことは目的の一つですです。

収益率については投資の重要な指標です。

投資収益率は投資額に対する投資収益の割合です。

投資収益には下記の2種類があります。

投資収益
インカムゲイン
キャピタルゲイン

インカムゲインは株の場合は配当金です。

キャピタルゲインは株の価格上昇益です。

投資の種類と基礎知識 まとめ

最後に投資の種類と基礎知識についてまとめておきます。

日本人は金融資産の保有が預貯金が40%以上と高い水準です。

その理由は下記のような要因です。

なぜ日本人は金融資産は預貯金が多いのか
  • どしても怖いイメージがある
  • お金は増えて欲しいが失敗して減らしたくない
  • 資産運用の方法を教わる機会がない

つまり投資による資産形成の基本的な知識が乏しく

預貯金以外の投資商品に足を踏み出しにくい状態です。

学校で「資産運用のやり方」のような授業があれば覚えている人も多いと思います。

でも実際は資産運用に特化した授業なんてないですよね。

結局は自分で知識を習得するしかないです。

自分で知識を習得して資産運用を始めて間違ったやり方だと

結果的に失敗してしまい資産運用に対して怖いイメージがつく悪循環になります。

また投資商品についてもやり方や特徴を知らないと失敗する原因になります。

今回紹介した投資は下記のとおりです。

投資商品
  • 株式
  • 債権
  • 投資信託
  • 不動産
  • FX(外国為替証拠金取引)
  • 現物投資
  • 暗号資産
  • 生命保険
  • デリバティブ
  • 預貯金

どの投資商品も長所と短所があります。

収益性が高い商品はどうしても安全性が低くなります。

そのため上手くリスクコントロールする必要があります。

また投資の方法も様々です。

投資方法
  • 自分で運用(制度利用も含む)
  • 投資信託などファンドマネージャーが運用
  • ロボットアドバイザーで運用

投資方法も投資商品も組合せは数多く存在します。

僕もロボットアドバイザーではないですが自動売買を使って投資をしています。

ロボットアドバイザーと自動売買の違いはロボットアドバイザーがお金を預けるだけで全てお任せ

自動売買が少し細かい設定が必要という違いです。

投資の知識が全くなくても一応ロボットアドバイザーであれば投資が可能です。

自動売買の詳細については

「FXの自動売買ってどうなの?儲かるの?【実績も紹介】の記事をどうぞ。

最終的に自分が運用によっていくら必要なのか?

自分が何年後に実現したいのか?

こういったプランに応じて実現可能性が高い選択によって

資産形成をすることが必要です。

投資による資産形成に挑戦しようと考えている人の参考になれば幸いです。

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

ユウタ

サラリーマン時代から資格の勉強を始めてサラリーマンを辞めて行政書士・日本FP協会認定AFP・投資診断士をやっています!投資・人生設計・資格・子育て中の30代男性のライフスタイルの情報を発信しています。